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WEB資源新報BackNumber 2018年8月

高橋隆介氏(㈱高良社長)福島県中小企業団体中央会会長に就任

会長就任を祝う会

会長就任を祝う会


8月21日、福島市内ホテル「辰巳屋」において「高橋隆助様の福島県中小企業団体中央会会長就任を祝う会」が行われた。福島県再生資源商工組合理事長の紺野正博さんが発起人となり開催されたもので、県内各協同組合の代表を含めて総勢50余名が参加する盛会となった。
高橋隆助さんは大正2年(1913年)創業の福島県きっての老舗㈱高良の5代目。古紙回収業に加えて鉄スクラップ業、産業廃棄物処理業など多方面にわたって事業を拡げ、総合リサイクル企業として確固たる地位を築き上げてきた。県再生資源商工組合の理事長職を長く務められ、県内事業協同組合の発展にも寄与してきた。今回の中央会会長職就任については東日本大震災後の地元相双地区及び福島県内各地域における再生再建に対する貢献が評価されたものと思われる。
発起人を代表して紺野正博氏が長きに亘って商工組合理事長職を務められ、全国で初めて我々の業界から県中央会会長に就任した高橋隆助さんを讃えた。中央会副会長・熊本敏弘さんの祝辞があり県商工組合顧問の釜屋会長・近藤準一さんの挨拶があり、県北協業組合顧問・和田勝弥さんの挨拶があった。
両氏とも「長きにわたって県内再生資源業界の発展に寄与された功績は素晴らしく、業界の地位向上と社会的な評価をゆるぎないものとしたこと」を挙げ、高橋隆助さんの功績を讃えた。
鏡開き、アトラクションがあり福島県再生資源商工組合副理事長橋脇英行さんによる中締めの音頭で閉会した。

協同組合が業界活動の原点
このところ東北の各地域で協同組合事業に対する考え方が希薄になってきている。問屋筋からの直接介入などもあり、我々の業界でも少なくない協同組合が消滅しつつある。中小零細な企業は協同組合という形で結束していくしかない。再生資源価格の高止まりや販売先の国際化を背景に問屋筋からの介入が絶えない。相場が下がったときは逃げ出すが価格が上がると高値で買いに出て協同組合の利権を侵食する。
福島県は幸いにも洞察力のあるいい指導者がそろっており、協同組合連合会という形で強固な業界基盤を築き上げている。福島県の事例をお手本に業界活動の原点を今一度顧みてはいかがだろうか。


(一社)日本鉄リサイクル工業会城東部会 6地区合同の大納涼会

(一社)日本鉄リサイクル工業会関東支部城東部会では8月17日(金)、東京・錦糸町の東武ホテル・レバント東京で8月度例会を開催した。
今回の例会は近隣6地区、城東、千葉、京葉会、城北、埼玉、埼京会の6部会による合同例会として開催され、第一部講演会、第二部110余名による大納涼会との内容であった。城東部会からは歴代の部会長や青年部会員も参加。鈴木徹・鉄リ工会長、岡田治弘関東支部長も今回は城東部会歴代会長として参加した。総合司会は山口大介副部会長(㈱やまたけ社長)が務めた。
冒頭、伊藤貴司城東部会長(㈱伊藤信司商店社長)は次のような趣旨で挨拶した。
「8月例会は今回で5回目ですが、昨年の千葉部会・京葉会からの提案もあり、近隣地区部会をお誘い、より多くの参加者で情報交換の場を拡大したいという目的で企画致しました。我が城東部会を除いて5部会から約80名に参加頂き、各地区会長様のご賛同・ご支援に厚く御礼申し上げます。本日は第一部で、㈱鉄リサイクリング・リサーチ社長・林先生の講演を拝聴し、第二部で6地区の多彩なメンバーによる大納涼会と考えております。大いに情報交換をお願いします(要旨)」。
次に、南光司千葉部会長(㈱ミナミ社長)、谷平竜幸京葉会会長(㈱タニヒラ社長)、石井正明埼京会会長(石井商事㈱社長)、小澤通利埼玉部会長(秩父回収資源㈱社長)、木戸孝文城北部会長(㈱関口商店社長)からの挨拶が続いた。
第一部は㈱鉄リサイクリング・リサーチ林社長の講演会が行われた。第二部は大納涼会では、鈴木会長が「一部会の例会でかように100名を超える参加者が講演を拝聴し、情報交換できるのは珍しく、当業界にとっても会員相互に知り合い情報共有は大変喜ばしいことです(要旨)」と述べた。
続いて岡田関東支部長の挨拶と乾杯に始まり、懇談に移行。賑やかな懇親・情報交換の輪が幾つもできた。
その後、恒例の業界新聞記者による市況予想と続き、定刻には畠平清城東部会幹事が中締めを行い、8月度例会は盛会裡のうちに終了した。


経産省 FIT制度「廃棄費用」の報告義務化 ほぼ全ての再エネ設備が対象に

経済産業省は、固定価格買取制度(FIT制度)において、7月23日より定期報告(運転費用報告)に廃棄費用に関する項目を追加し、FIT認定を受けたすべての再生可能エネルギー発電事業(10kW未満の太陽光発電設備を除く)に廃棄費用に関する報告を義務化した。
これまで、FIT認定事業には、法令上の認定基準として、認定を受けた発電設備の設置に要した費用の報告(設置費用報告)と、認定発電設備の年間の運転に要した費用の報告(運転費用報告)を経済産業大臣宛に行うことが、認定基準として義務付けられてきており、今回、運転費用報告の項目に廃棄費用に関する項目が追加された。
同省では、再生可能エネルギーが長期安定的な電源となるためには、太陽光発電のパネル廃棄に係る懸念をはじめ、将来の課題に対する備えを着実に行うことが重要としており、発電設備の廃棄費用(撤去・処分費用)の確保を求めていた。現行制度でも、調達価格には、すでに廃棄費用が含まれており、事業計画策定ガイドラインにおいても、事業終了時の廃棄のために計画策定時に廃棄費用やその積立額を記載することを求めてきた。
しかし、今年5月の総合資源エネルギー調査会再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会の中間整理では、今年中に「現行のFIT制度の執行強化にも取り組み、廃棄費用の積立計画・進捗報告の毎年の報告を義務化し、それを認定事業者の情報として公表するほか、必要に応じて報告徴収・指導・改善命令を行う」こととしており、今回、更なる制度強化を行った。


横浜市資源リサイクル事業協同組合 青みかんの摘果体験 Rびんプロジェクトで市民バスツアー

横浜市資源リサイクル事業協同組合(宗村隆寛理事長)は、リユースびん入り飲料を独自開発し地域にリユース文化を広げる「横浜リユースびんプロジェクト」を行っているが、8月2日、その一環として、洗びん工場や原料の産地などを巡る市民向けバスツアーを実施した。
今回の「地産地消産地を巡るバスツアー夏」では、同プロジェクトで洗びんを行っている丸隆六甲容器株式会社の横浜工場(鶴見区)を見学。洗浄や検品などの行程を見学した後、同プロジェクトの飲料を提供している創作料理レストラン「ど根性キッチン」(泉区)で昼食を取った後、柴シーサイドファーム(金沢区)で「あおみかんのしずく」の原料となる青みかんの摘果体験を行うという、プロジェクト全体のフローをカバーしたプログラムになっている。
同組合がこのプロジェクトで開発・販売する「あおみかんのしずく」は、一般的には廃棄されることの多い摘果(間引き)された未熟なみかんを原料にした100%ジュース。バスツアーではこの摘果を市民に体験してもらう。実際に参加者に話を聞くと「どれを摘果するのか選ぶのも熟練の技術がいる。しかも、この暑さのなか、作業するだけでも大変なのに捨ててしまうなんて…」と食品ロスへの意識があらたになったことを語ってくれた。
「リサイクルデザインタウン(地域循環型社会)」の構築をビジョンとして掲げる同組合の取組が確実に浸透してきていることを感じる。なお11月の収穫シーズンにも同様のバスツアーを行う予定だ。