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関東鉄源協同組合 コンテナ積み実証へ 海外の多様なニーズに対応

チェンナイのコンテナターミナル

インド・チェンナイのコンテナ埠頭

関東地区の有力鉄スクラップヤードディーラーで構成される関東鉄源協同組合(山下雄平理事長)ではこのほど、コンテナによる小ロットの鉄スクラップ輸出に向けた調査研究事業を開始すると発表した。同事業は、全国中小企業団体中央会の補助を受けて実施されるもの。組合は昨年度、同中央会の補助を得て新たな販路を開拓すべく調査事業を実施。今後大きな市場として成長が期待されるインドの視察などを通じ、相手国の多様なニーズにきめ細かく対応する手法の確立などを組合のビジョンとして取りまとめたが、今回のコンテナ積みに向けた調査はその流れの一環となる。 同組合は、2001年11月、鉄スクラップの共同輸出船積みを目的に設立。以降、バラ積み船により、鉄スクラップ品種のなかで最も多い流通量となる「H2」の輸出に取り組んできた。同協組が入札を通じて販売する輸出量は、2014年に25万トンを突破し、入札時に発表される輸出落札価格は東アジア相場の指標となるなど、国際マーケットにおいても強い影響力をほこっている。

他方、近年の鉄スクラップ輸出では、販売先の遠隔地化に伴い、海上運賃を下げるために船の大型化も進展。そのなかで、市況商品である鉄スクラップの輸出船積みは大型になればなるほど市況リスクが高まる点なども指摘されているのが実情だ。こうしたなかで、一部商社などでは、低リスクかつ気軽に出来るなどという観点から新断やシュレッダーなどを主体としたコンテナによる販売に取り組むところも出てきており、今後更なる拡大も予想されている。

ただ、H2に関してはこれまで、形状の問題等からコンテナ積みでは重量歩留まりが悪いなどといった点が指摘され、ほとんど取り組まれてこなかったのが実情だ。このため、組合では今後、中央会からの補助金交付決定後、コンテナに効率良く積み込むための商品開発や積み込み方式を検討するための委員会を設置し、年内にかけて試作や実証などを実施、年明けに最終的な取りまとめを行うこととしている。 昨年度インド視察においては、特に鉄スクラップを用いて鉄筋を製造するメーカーを訪問したが、現地に存在する多くのメーカーが、誘導炉電炉という投入口の小さな炉を用いて製品を製造している点や、大ロットの原料購買力のない無数の中小零細メーカーが市場に多く存在していることが判っている。こうした点を踏まえ、組合で様々な可能性を考慮しながら事業を進めていく方針だ。

三裕 八潮市で新工場稼働 ガラスびんRで他用途向け原料製造

ガラスびんリサイクルの株式会社三裕(村瀬二重代表取締役。本社・埼玉県越谷市)は、8月から埼玉県八潮市にて新工場を稼働させ、他用途向け原料製造事業を新たに開始した。 新工場「八潮センター」の敷地面積は工場部分が約150坪で、近隣住民への配慮の一環として約90坪分の駐車・待機スペースも用意。同社の草加ヤードで粗選別した緑や黒など、「その他色」のびんを八潮センターに輸送し、グラスウール原料を製造する。また、新工場の稼働に伴い、同社では埼玉県の産業廃棄物処分業(中間処理)の許可も取得する予定だ。

ガラスびんリサイクルはびんtoびんが基本となるが、その主な原料は白カレットと茶カレットで、緑や黒、青など「その他色」は一般的に需要が少ない。さらに近年は、ボトラー新商品が「その他色」を採用することが多く、「白で出荷したものが『その他』で帰ってくる」と言われるような状況が前面化してきている。同社でも近年、白びんを上回るほど緑びんの取扱量が急増し、出口の確保が課題となっていた。

八潮センターにはグラスウール原料製造のほか、プラスチックのフレーク化やPETボトルの圧縮梱包のための設備も揃う。同社は業務用酒販店からの回収ルートを主としており、びんと一緒に廃棄P箱やPETボトルも引き取ってほしいというニーズは多いという。現在、八潮センターのグラスウール原料の製造量は月間100トンほど。手選別の練度の向上やコンベアスピードなど各セクションの最適化を図りながら、今後、月産400トン体制を目指していく。

東京都 23区資源回収量は55万トン 古紙は行政増も集団回収は減少

東京23区一部清掃事務局はこのほど、23区の平成27年度資源回収量などを、清掃事業年報リサイクル編として取りまとめ公表した。年報によると、平成27年度における23区の資源回収量は、約55万1666トンとなり、前年度比約1792トン、約0・3%増加した。そのうち、集積所回収と公共施設・スーパーなどでの拠点回収は33万3460トン、粗大ごみ、不燃ごみの中から資源物を選別するピックアップ回収が2万445トン、自治会などによる集団回収は19万7761トンとなった。前年度と比べると、集積所・拠点回収は1391トン(0・4%)増、ピックアップ回収も4992トン(32・3%)と行政による回収は増加したものの、集団回収は4691トン(2・3%)減少となっている。

この集団回収量の後退の主な要因は紙類の減少にある。紙類の集団回収量は18万6937トンで 前年度比5174トン(2・7%)減と大きく数字を落とした。一方、行政回収量は15万9672トンで1907トン(1・2%)の増加となっており、行政による雑がみ回収などが本格化してきたことからか、市民の排出先が変移している実態が見て取れる。他方、その他の品目では回収量は軒並み増加しており、紙類の減少幅をカバーした。

集団回収に関しては、登録団体数は12年度の調査開始以来、年々増加しており27年度は1万1192団体となった。12年度と比較すると60%の増加となっている。この間、荒川区、中野区で集団回収への完全移行が行われたほか、近年、目黒区でも集団回収への移行が進んできている。