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再生資源・リサイクル業界の専門紙

日刊資源新報

WEB資源新報BackNumber 2012年2月

環境省 処理率は全体の5% 広域処理の遅れで計画見直し

環境省がまとめた東日本大震災で発生した岩手・宮城・福島3県沿岸部(福島の警戒区域を除く)のがれき処理の進捗状況によると、要処理量約2252万8000トンのうち埋め立てや再利用などで最終処分した量は今月20日現在で計117万6000トン、全体のわずか5%にとどまっている。環境省では岩手・宮城両県のがれき約400万トンを県外で処理することを想定して全体の処理計画を立ててきたが、実際には東京都や山形県が受け入れているほかは、埼玉や神奈川など受入れの意向を示す県はあるものの住民の反発などもあって実際の処理を引き受ける市町村との調整がつかないなど、具体的な受入れ計画に至っている例はない。
環境省が当初、震災がれきの処理手順や計画等を示した指針(マスタープラン)では、平成24年3月末を目途に仮置場への移動を終え、中間処理・最終処分を平成26年3月末までに終える計画としていた。しかし、現状のまま推移すれば当初の処理計画の達成はほぼ見込めない状況となっている。広域処理の対象となる災害廃棄物は放射性セシウム濃度が不検出または低い岩手県・宮城県沿岸部のがれきで、安全性が確認されたものに限られ、特に可燃物の場合、放射性セシウム濃度240~480Bq/Kgのものとされている。
岩手県では角材など廃木材約47万トンを中心に計57万トン、宮城県では木くずや焼却灰、不燃ごみなど約344万トンについて県外での広域処理を求めている。国の被災地再生施策を統括する復興庁が今月10日に発足したが、当面、最大の課題をがれきの早期の処理としており、各自治体への協力要請を進めるなど広域処理の全国的な拡大を図ることとしている。


京都議定書 削減対策3794億円など 計画達成の24年度予算

京都議定書削減約束を達成するための「京都議定書目標達成計画」の24年度予算案がとりまとめられた。各府省の施策や事業を①京都議定書6%削減約束に直接の効果があるもの、②温室効果ガスの削減に中長期的に効果があるもの、③その他結果として温室効果ガスの削減に資するもの、④基盤的施策など──に分類、集計したもの。予算案の額はそれぞれ①3794億円、②2998億円、③2069億円、④938億円となっている。
4分類のうち「6%削減約束に直接の効果があるもの」には達成計画別表の対策や京都メカニズム活用推進策への補助・支援、対策普及のための情報提供、実用化のための実証実験などが該当し、「中長期的に効果があるもの」には、主に第1約束期間後に効果を発揮する対策・施策となる技術開発や人材育成等の事業が該当する。
また、「結果として削減に資するもの」は対策・施策の主たる目的・効果が温暖化対策ではないもので、治山事業や廃棄物排出削減、公共交通機関の整備などが含まれる。つらに、「基盤的施策」は我が国での排出削減等の効果を持たないもので、施策の評価・見直しや排出・吸収量の算定、国際連携などが該当する。


日本鉄リサイクル工業会 環境経営で研修会開催 脱炭素化やISO活用など

鉄リ工環境委

環境委員会の定例講演会


(社)日本鉄リサイクル工業会の環境委員会(委員長・中島賢一リーテム会長)ではこのほど、東京・茅場町の鉄鋼会館にて、平成23年度の定例講演会「これからの環境経営について」ならびに特別研修会「環境ISOをどう仕事に活用していくか」を開催。会員約40名が参加した。
講演会では材料科学・環境学の権威である東京大学名誉教授・山元良一氏が講演。氏は現在、世界には気候変動の大津波が押し寄せていると指摘し、低炭素社会に向けた各国などの取り組みについて説明が行われ、一方で世界にはグリーン経済の大きな潮流も生まれているとした。山本氏は講演の最後に「世界は現在、物質や製品を提供する経済からカーシェアリングなど、製品がもたらす機能を販売するなどといったサービスやパフォーマンスを提供する経済に移行してきている。鉄リサイクル業においても、リサイクル産業という観点に立ったサービスの提供という事業の見直しを行い、脱物質化、脱炭素化を図る必要があるのではないか」と述べた。
特別研修会では、早稲田大学大学院教授である黒田正一氏により、これまで工業会会員3社で試行している「役立つ環境ISO事業~アクティブEMSの導入~」の事例・経過報告が行われた。黒田氏は環境マネジメントシステムについて、今出来ていることを維持する「環境メンテナンス」と、目標やテーマを決めて到達点に向けて取り組む「環境イノベーション」という2つの点から解説。更にこの後、試行した会員3社による座談会も開催され、活発な議論が行われた。


横浜市資源R事業協同組合 古紙のバイオエタノール化へ 優位性もコスト等に課題

横浜市資源リサイクル事業協同組合(理事長・髙田哲二日哲商事社長)ではこのほど、東西南北合同支部会を開催したが、そのなかで、「平成23年度古紙のバイオエタノール化等研究委員会成果報告会」が行われた。現在古紙は、中国の旺盛な輸入により市場が安定しているが、将来的には中国国内の回収システムなどの進展により、日本の古紙輸出が減少し、国内の古紙需給が長期的にだぶつく可能性もある。中国は2020年までに古紙の回収率55%を目標としており、長い目で見れば、国内発生古紙だけで十分循環できる日が来ることも予想されている。こうしたことから、日本国内の古紙を活用した新たな商品開発の必要性も指摘されている。

成果報告会の冒頭で髙田哲二理事長は「平成20年度に当組合では『りくみビジョン2020』を策定し、そのなかの1つとして古紙のバイオエタノール化の推進に向けた委員会を立ち上げ、研究を行ってきた。今、横浜には15万トンの未利用古紙があるとされ、これらの有効活用を図ることが課題となっている。一方、古紙は現在輸出によってバランスをとっているが、将来は不透明であり、価格変動に備えた取り組みを行うことが重要だ。こうしたなかでバイオエタノール化は新たな商品となるだけでなく、地球温暖化への有効な対策の1つとしても捉えることができる。バイオエタノール化は組合がリサイクルデザインタウン構築を図る上での1つの手段であり、組合と金愛院の皆様の支援の下で、今後とも頑張っていきたいと考えている」と挨拶。


古紙を原料としたバイオエタノール生産に関する調査については、神奈川県産業技術センターが実施し、セルロース系バイオエタノールのなかで、古紙は回収システムが既にあり、糖化のし易さで優位性があるとしたが、フラスコを用いた実験では、シュレッダー済み古紙で糖化が進まない傾向があることが分かった。それ以外では、糖化で50~60%のグルコース収率、発酵で70~80%のエタノール収率が得られたとしている。また、課題については、酵素のコストに加え、種々の古紙の適・不適の検証や分別方法などが挙げられた。今後はテストプラントでの実証実験を通じて課題解決を図り、エタノール以外の生産物も提案しながらエネルギー地産地消を図るための横浜型ビジネスモデルとして、数年後の事業化を目指す方針。
なお、委員として今後のスケジュールについて説明に立った秋元康男秋元金属社長は「実証試験等による検証を行い、全体像を把握した上で、事業化を進めていきたい。ただ、エタノールまで作るとなると蒸留などでコストがかかることから、現状では糖化までのプロセスに止めるということも考えている」と述べた。



温暖化対策法 処理業者に求める取り組み 排出抑制等の適切な実施促し

「地球温暖化対策の推進に関する法律」に基づく排出抑制等の指針を改正する告示が今月9日公布、同日施行された。温暖化対策推進法では、事業者が事業活動で使用する設備として温室効果ガスの排出抑制につながるものを選択し、できる限り温室効果ガスの排出量を少なくする方法で使用するよう努めることや、消費者が利用する製品やサービス(日常生活用製品等)を製造する際に、利用に伴う温室効果ガス排出量がより少ないもを製造し、利用に伴う温室効果ガスの排出に関する情報の提供(排出量等の「見える化」)を行うよう努めること──等の努力義務が課せられている。また所管する大臣は、事業者がこうした努力義務を果たすために求められる措置など必要な指針(排出抑制等指針)を策定、公表することされていた。このほど、廃棄物処理部門での排出抑制等指針に関する告示が交付された。
廃棄物処理事業者には、排出抑制等の適切・有効な実施を促すため、排出抑制を進めるための体制整備や実施状況の把握に努めることを求めており、また、市町村は住民の自主的な取組を促進など分別収集の推進と再生利用の拡大により処理量を削減し、二酸化炭素排出抑制を進めるよう求めている。二酸化炭素の排出を抑制するための設備については、収集運搬車や焼却処分の燃焼(溶融)設備、排ガス処理設備、熱回収設備、バイオマス利活用設備、し尿処理生物反応処理設備、汚泥乾燥・焼却設備、最終処分集排水・通気装置、浸水処理設備等、設備ごとにまた網羅的に具体的な対策が示されている。
さらに一廃焼却施設の規模、処理形式、新設・既設の別ごとに、1施設当たりの二酸化炭素排出量の目安を、焼却量当たりの温室効果ガス排出量として目標値(目指すべき水準)を設定している。熱回収や容器包装リサイクルによる温室効果ガス削減効果も勘案し、ごみ焼却量に占めるエネ起CO2排出量、非エネCO2(いずれもエネルギー回収による削減効果を勘案)の数値で示した。


災害廃棄物 排ガス、焼却灰など基準値以下 23区清掃組合が焼却実験を実施

昨年11月より被災地からの災害廃棄物の受入れを行っている東京都で、東京二十三区清掃一部事務組合がこのほど、宮城県女川町で発生した災害廃棄物を組合施設で焼却処理するのに先立ち、法令と組合独自の管理基準に適合した処理ができることを確認するための試験焼却を行った。災害廃棄物を概ね20%の混合比率で焼却した結果では、法令等に適合した処理ができることを確認している。


東京都では、東日本大震災で発生した災害廃棄物の処理を加速化させるための協力要請にこたえ、全国自治体に先駆けて昨年秋に被災自治体との間で距離協定を結び、同11月から順次、都内施設への受入れをスタートさせている。今回の試験焼却は、放射性物質による汚染が懸念される災害廃棄物の焼却に伴う環境への影響等を調査し、処理の安全性を確認するため、本稼働に先だって行われたもの。説明会等を通じて結果を広く住民に公表し、理解を求める。
対象となる廃棄物は受入れに際して都が安全性を確認した宮城県女川町の災害廃棄物(木くず等の可燃性廃棄物)で、実稼働の状況を想定して混合比率が概ね20%になるよう通常の可燃ごみとかくはん混合したもの。これを焼却し、通常可燃ごみだけを焼却した場合との比較を行った。その結果、焼却時の排ガスについては、測定結果はすべて法規制値、協定値を下まわり、放射能・アスベストは不検出であるなど、災害廃棄物を焼却した影響は見られていない。排水についても同様の結果となった。また、焼却灰等(主灰、飛灰、飛灰処理汚泥、汚水処理汚泥)についても同様に、測定結果はすべて法規制値等を下まわっている。さらに、空間放射線量率については、試験焼却実施前と実施中、実施後で同程度で、災害廃棄物を焼却した影響は見られず、各運転データも通常可燃ごみ焼却時と同程度で、災害廃棄物を焼却したことの影響は見られていない。
同組合では、今年3月以降、25年3月までの期間に稼働中の全清掃工場で1日平均150トン(当初は1日約60トン)の受入れを予定している。通常可燃ごみと災害廃棄物をバンカ内でかくはん混合し焼却する。焼却炉投入時の災害廃棄物の混合比率は、10%以下とする計画としている。



古紙持ち去り 控訴審でも有罪に 東京高裁、杉並区の事件で

平成22年3月、東京・杉並区の集積所内において古紙約27キロ持ち去り行為を行ったとして、杉並区廃棄物の処理及び再利用に関する条例違反に問われていた被告に対し、東京高裁は先ごろ、本件控訴を棄却し、第一審判決(罰金15万円)を維持した。杉並区は区条例において、資源物(古紙、びん、缶、プラスチック製容器包装およびペットボトル)の所有権が区に帰属すると規定し、区長が指定する者以外が持ち去り行為の禁止命令に違反した場合、20万円以下の罰金を科すとしている。
控訴審では、第一審で争点となった区職員が撮影した持ち去り行為の模様のDVDの真正性について、修正の形跡は認められず、また、区職員、警察官の証言なども信用できるとした。また、「被告に対し発令されていた禁止命令は本件持ち去り行為とは別の集積所でなされた持ち去り行為に対する命令であり、区条例のいう「所定の場所」とは個々の具体的な集積所を指すのであって、本件集積所での持ち去り行為に禁止命令は発令されていなかったのでは」、という弁護人の主張もなされていた。
これに対し、「所定の場所」とは一般廃棄物処理計画で定められた集積所全域を指し、命令書も持ち去り行為を一般的に禁止した者であって、場所を限定した者ではないとして、弁護人の主張を退けている。なお、本件は最高裁へ上告がなされるもよう。


エコアクション21 資源利用量の把握など 業種別ガイドラインを公表

昨年6月に策定された「エコアクション21ガイドライン2009年版(改訂版)」に基づきこのほど、業種別ガイドラインが新たに策定、公表された。エコアクション21は全ての事業者が環境への取り組みを効果的、効率的に行うための仕組みを作り実践し、継続的な改善を加えつつその結果を社会に公表するための方法について、環境省が策定したガイドライン。エコアクション21認証・登録制度では、ガイドラインに基づいて取り組みを行う事業者を審査し、認証・登録している。
2009年版(改訂版)では、特定の業種向けガイドライン(業種別ガイドライン)の策定が規定されており、環境省では事務局から提出された業種別ガイドライン案について、エコアクション21ガイドラインとの準拠性の確認作業を進めていたもの。業種別ガイドラインのうち「建設業者向けガイドライン」は、おもに土木工事業・建設工事業など工事の完成を請け負う事業者が対象で、エコアクション21の基本的な取組に加えて生コンや木材、土砂等資源使用量の把握のほか、事務所や建設現場での環境への取組を要求している。
また、「産業廃棄物処理業者向けガイドライン」は、おもに産業廃棄物処理業者を対象としており、廃棄物処理業で必要な環境への取組や情報開示の方法について取りまとめている。さらに、「食品関連事業者向けガイドライン 」は、おもに食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律で規定される食品関連事業者を対象とし、基本的なエコアクション21の取組に加え、同法の遵守が求められている。


使用済み製品リユース事業 秦野市、綾部市でスタート 取組の効果や事業化の課題整理

環境省は新たに、使用済製品等リユースモデル事業を神奈川県秦野市と京都府綾部市で実施する。昨年度から行われている「使用済製品等のリユース促進事業」では、自治体が収集する粗大ごみ等のうちで1~2割程度が中古品としての販売が可能とのデータが得られたことから、これら使用済製品等のリユースを進めることで廃棄物の削減が期待できるとされている。
一方で、自治体が使用済製品のリユースを行うには、人員等の体制や保管施設、ノウハウが不足するなどの課題があり、民間のリユース事業者の知見を活用することが効果的とされている。すでに実施が決まっていた愛知県大府市、大阪府泉大津市、群馬県明和町、東京都世田谷区に加えて同2市でもモデル事業が実施される。各市区町と連携するリユース事業者はリユース業の業界団体であるジャパンリサイクルアソシエーション(JRCA)、日本リユース機構(JRO)及び日本リユース業協会(JRAA)の各会員事業者等。期間は平成24年2月ごろまでの予定。
具体的には、自治体が回収した粗大ごみ等のうちで中古品として利用・販売できると思われる製品を取り置き、連携するリユースショップに中古品としての買取を依頼する。また、リユースの対象となる製品は排出者(市民)がリユースを認めたものに限られる。なお、中古品として利用・販売ができないと判断されたものについては市が引き取り処理する。併せて、市民へのアンケート調査も行われ、取組の効果や事業化に向けた課題の整理等が行われる。


小型家電リサイクル制度 小委員会が一次答申 2014年4月の全面施行目指し

環境省の中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会小型電気電子機器リサイクル制度及び使用済み製品中の有用金属の再生利用に関する第10回の小委員会がこのほど開催され、小型家電リサイクル制度に関する第一次答申が取りまとめられた。今回の小型家電リサイクル制度に関する対象品目は、従来の家電リサイクル法の対象4品目を除く96品目となっているが、そのうち携帯電話や電子辞書、携帯ゲーム機など特に有用金属の含有量が高く、回収のし易い(縦、横、高さが30㎝未満)の16品目を特にリサイクルを推奨すべき「特定対象品目」とした。
制度の概要としてはまず、回収の流れについて、市町村が小型家電の回収に参加するかの可否や対象品目、回収方法などを定め、市町村による直接回収を行う。このなかで小売店は市町村の回収を補完的に協力する。次に再資源化については、回収された小型家電を確実にリサイクルする法人を「認定事業者」とする。認定事業者は広域回収が可能となるよう廃棄物処理法の特例が受けられることとなる。また、これらの制度について、国は市町村が参加しやすいような環境整備などの支援を行うほか、不適正な海外流出の防止などを図る。製造業者は易解体設計や再生材の利用などを図り、国民は適切に排出をすることが制度上での役割となる。
小型家電96品目に含まれる有用金属を全て回収した場合、1年間で27万9000トン、金額ベースで844億円が見込まれているが、これまでの実証試験でも明らかとなっているように、回収率をどう高めていくかがポイントとなる。更に中間処理および製錬過程での歩留まりは0・63程度とされることから、有用金属の回収量は国が目標とする回収率20%で3万5000トン、30%で5万3000トン程度まで低下してしまうという問題も抱えている。
環境省では、今回のとりまとめを環境大臣に答申。今後のスケジュールとして「使用済小型電気機械器具の再資源化の促進に関する法律案(仮称)」を3月に閣議決定し国会へ提出、平成24年度中に政省令策定作業を進め、来年4月から一部施行、平成26年4月の完全施行を目指す。なお、制度の詳細は政省令で定めることとなることから、小委員会の下に基本方針策定検討会、対象品目選定委員会、再資源化基準策定検討会、ガイドライン策定検討会の4つの検討会を設置し、3月より専門的な議論を行っていくこととなっている。


容器包装R協会 ベール解禁後の動向など 中国のペットボトル輸入、利用状況を調査

日本容器包装リサイクル協会ではこのほど、昨年5月から6月にかけて実施した中国での再生PETの輸入状況、利用状況等に関する調査結果を公表した。同協会ではこれまで09年、10年と同様の調査を実施しているが、今回は特に、ベールでの輸入解禁後の動向について重点的に調査が行われている。
協会の調査によれば、2011年12月の段階で同年のベール輸入ライセンスを取得した企業は計11社、申請量は合計39万4000トン、最終許可量は28万7000トンとなっている。現地の国家環境保護局(SEPA)によれば、ベールの解禁によってこれまでの再生フレーク(完成フレーク、単純破砕品)の輸入量を大幅に上回る輸入が行われる可能性は低いとされた。また、センターの現地調査ではベール輸入解禁の事実を知らない企業もあり、これについては、「知らない」というより「関心がない」という見方がされている。こうした企業ではこれまでもベールでの輸入が行われていた。
また、ベール輸入申請企業に求められる条件等は厳しく、かつ審査・認可にあたっても極めて慎重な姿勢が見られることから、ライセンスを取得する企業が今後も急激に増加する可能性は少ないものと見られている。


産業廃棄物 排出サイドの要請も 優良認定制度への関心高まり

優良産業廃棄物処理業者認定制度は、旧優良性評価制度に替わって昨年4月から新たに導入された新制度で、5年以上の実績を持つ処理業者が一定の基準に適合した場合に、優良産業廃棄物処理業者として認定される仕組み。認定を受けることで事業者が優れた能力や実績を持つことを自らアピールできるほか、排出事業者が優良な処理業者を選択する際の判断基準ともなるもの。また、認定業者には、①許可証に優良マークが記載される、②「産廃情報ネット」に掲載・公表される、③処理業許可の有効期間の通常5年が7 年に延長される──等のメリットが与えられる。
認定基準は、①許可の有効期間に特定不利益処分を受けていないこと(遵法性)、②企業情報や許可内容、処理施設の能力や維持管理の状況、処理状況等を一定期間インターネットで公表していること(事業の透明性)、③ISO14001、エコアクション21 等認証制度の認証を受けていること(環境配慮の取組)、④電子マニフェストシステムに加入し、利用可能であること(電子マニフェストの利用)、⑤直前3年の各事業年度のうちいずれかの事業年度での自己資本比率が10 パーセント以上で、各事業年度での経常利益平均値が0を超えることや処理業等に関連する税、社会保険料、労働保険料等を滞納していないこと、最終処分場の場合は維持管理積立金を積み立てていること(最終処分場)──等。
同制度は廃棄物処理法の22年改正で創設されたもので、それまで運用されていた優良性評価制度では自治体によって独自制度のみを運用する場合があったのと異なり、全国すべての自治体で一律的に運用される全国統一の制度となっている。処理事業者の優良化を推進する国と自治体、処理業界自身の取組みもあって、制度開始から約半年で認定業者数は140社となり、旧制度(優良性評価制度)がこの水準に達するまで2年近い期間を要したことと比較しても、新制度への関心の高さが伺われる。
公表情報への閲覧アクセス数についても、新制度スタート時の昨年4月以降、月間平均で36000件超のアクセスがある。先の法改正で排出事業者にも処理状況の確認が義務付けられたことから、公開されている施設情報や処理状況などを排出事業者が閲覧し、確認業務に活用する動きがあることや、そのために排出事業者サイドで処理業者の情報公開へのニーズが高まっていることも新制度の急速な普及・拡大につながっているものと見られている。一方で、施設管理や処理の適正化はともかくとして、経営環境が厳しい状況にあって各種認証の取得(環境配慮の取組み)や財務の健全化など、認定要件が高いハードルとなっている現状も伺える。